「時をかける少女」のレビューをふたたび書く。




以前簡単なレビューを書いたのだけど、掲示板に貼られて「プッw、この程度じゃ動揺しないよ。全然平気だよw」みたく余裕な態度を細田守ファンに取られたので、もう少しちゃんと書く。キャン言わせる。

まず主役の三人がまるで好きになれなかった。真琴はガサツ過ぎ。男二人もイケメンだから魅力的なだけ、人間的な魅力というのはまるで感じなかった。
そしてコレは「オタクが一般の人に観てもらう為、作ったアニメ」だと思う。ソレは作中に出てくる「オタクの扱い方」で分かる。
「オモシロ顔で軽く扱われがちな苛められっ子」アレがこの作品の中に出てくる唯一のオタク。あの手加減しない、少しも優しい救済をして上げない徹底さが、「ヨソ行き」の時にオタクが取るスタンダードなファッションだ。

そしてこの作品には嘘がある。オタクは受け入れられたい気持ちの一方で、「一般人と自分等は違う人種である」という事を本当は望んでいる。彼らを下等な人種だと心ではそっと蔑んでいる。

ソレを証明したいので罠を張る。自分達が望む、愚かで、単純で、デタラメな一般人だけが喜ぶシーンをバレないよう盛り込む。そしてまんまと喜ぶ彼らを横目で確認し、「ホラ、ヤッパリね」と満足して意地悪そうに微笑むのだ。
「未来で待っている」「うん、行く。走っていく」

またこの作品でオタクは自分達が一番大事にしているモノを最後まで隠した。決して見せなかった。
オタクがどんなに迫害されても生きられるのは自分達だけの聖域を持っているから。どんな事をしてもソコだけは必ず死守する。もしそこにまで踏み入れられたら、唯一のアイデンティティーさえも失ってしまうから。
コギャルに「私にも分かるよ、その気持ち」なんて、絶対に言わせる訳にはいかない。一度たりともそんなチャンスは与えない。

オタクが一番恐れているのは拒絶される事ではない。理解される事だ。